蔵書管理しやしゃんせ

 
 途中で飽きるかなと思っていたら、あまり止まることなく増え続けているラノベですが、なにぶん手を出したのが最近ですから、長く続くシリーズものの1巻をまず買って、面白ければ2巻、3巻と順に買っていく、というパターンもしばしば。一方で、他のタイトルも並行して読んでいるわけですから、「アレは最新巻が○○日に発売、ソレは3巻まで持ってて面白かったから4~5巻目まで買ってもいいかも……そういやコレは何巻目まで持ってたっけ? あれれ?」 といった事態が起こりうるのですな。家のPCでAmazon.co.jpを前に悩む分には書棚に見に行けってだけのハナシですが、外出先だとそうもいきません。まぁ、ラノベに限らずコミックをたくさん集めている人も、同様の状況に直面することはあると思います。

 そこで、パソコンを使った蔵書管理、というところに行き着くのですが、ここでは、ソフトウェアを使ったオフライン主体のものと、Webサイトで提供されるオンラインサービスの2種類に大別できると思います。もっとも、ソフトウェアでオフライン主体といっても、最近ではAmazonなどのデータベースと連携する機能が充実しているので、オフラインというより1台のパソコンで管理する、という考え方が正しいかもしれません。

 もう一方の、ブラウザでアクセスして利用するオンラインサービス型では、Amazonなどのデータベースとの連携はもちろん、外出先でもWebサイトにアクセスすれば蔵書のデータベースを管理できるのが最大の特徴でしょう。会社やネットカフェ、移動中のノートパソコンからも利用できますし、一部では携帯電話からのアクセスにも対応しています。

 
MediaMarkerを使ってみる
 そんなわけで私はオンラインサービス型として「MediaMarker」(メディアマーカー)を試してみました。総合トップの微妙なロゴはともかく、検索や登録から未読・読了などのステータス、購入金額の管理、ジャンル、タグ、コメントの共有など、なかなか機能が豊富です。書棚のデータにあたる「バインダー」は公開・非公開が可能なので、自分専用としても使えます。

 この手のサービスは、始めるときの膨大な登録作業をいかに簡単に済ませるか、というところがミソだと思います。私にしても、始めてしまえば、月に数冊~十数冊の登録で推移するでしょうから、最初に登録しようとしている100冊程度はまぁどうとでもなるレベルとしても、とりあえず一番最初の登録作業が難関というか、めんどくさいわけです。

 
バーコードリーダーも使う
 そこで、登録をより簡単にするのがバーコードリーダーなのですな。コンビニのPOSレジでおなじみのアレです。上記の蔵書管理ソフトやオンラインサービスでもバーコードリーダーに対応しているものが増えていると思います。入力の簡単さからいって、100冊以上を登録しようとする人は必須といっても過言ではないかもしれません。最初だけでなく、継続的に登録する際にも、ピッと簡単に済ませられるのはなかなかポイントが高いと思います。また、キーワード検索の結果から選択する場合では、類似したタイトルやバージョン違い的なものまで表示され迷うことも多いので、ISBNを読み取ってドンピシャで指定できるのはちょっとした安心感もあると思います。

 昔と違って現在ではUSB接続のものも売られており、ざっと調べたところでは秋月電子エフケイシステムで売られている製品がお値段的に手頃ではないかと思いました。このあたりでは、USB接続型なら最安は5000円台となっています。ヤフオクならもう少し安いものもあるようです。

 ワタシはといえば、いかにもレジ機器っぽい形状はちょっとなぁ、とか思っていたので、エフケイシステムのペン型バーコードリーダー「PEN-400PX-U」を買ってみました。金属ボディがなかなかソソる一品ですが、レジっぽい形の製品よりはお値段は少し高め。サイズや太さは4色入りボールペンやこだわりグリップ系ボールペンぐらいのもので、使わない時も邪魔にならない感じです。スタンドも付いてきました。

 ペン型なので、当然ながらレジっぽいやつより読み取り時の操作は一癖あります。レジっぽいやつは、ウィンドウ部をかぶせたり、照査される光をバーコードに当てたりするだけでいいですが、ペン型はバーコード上をなぞる操作が必要です。もっとも、慣れればたいしたことは無いのですが、例えば1000冊を一気に読み取る、なんて場合なら、さすがにレジっぽい形状の方がいいかもしれません。

 ペン型での操作のコツは、なぞる速度を一定にする、けっこう速くなぞっても大丈夫、なぞる最初と最後に余白をもたせる、といったところでしょうか。ペン先が軽く接触していれば、けっこう斜めの角度(45度まで)でも大丈夫で、おそるおそるではなくサッと一気になぞると良いかんじです。ちなみに、なぞる方向は右から左、左から右のどちらでもOKです。

 USB接続型ということでパソコンに手軽に接続できますが、PS/2接続型でも基本的には同じで、専用ドライバなどのインストールは不要です。バーコードリーダーの類は、パソコン側からはキーボードとして扱われます。つまり、バーコードから読み取られたデータは文字列に変換され、それがキーボード的なものからの入力としてカーソル位置に入力されるだけなのですな。なので、ISBNやJANの数字をキーボードでカタカタ手で入力するのと、バーコードリーダーで読み取って入力するのは、パソコン側からすれば同じことなわけです。10~13桁とかの数字の手入力の手間を省くっていう、ただそれだけです。もっとも、何十冊にわたって10桁以上の数字を間違いなく入力するってのがめんどくさいわけで、そこがペンでなぞるだけになるなら、個人的には導入の価値があると思った次第です。まぁ、ただ入力デバイスが好きなだけという説もありますが……。どうでもいいですがそのへんに置いてあったハードディスクに貼り付けてあるプロダクトナンバーのバーコードとかも読めましたし、とりあえずふつーのバーコードの類だったら普通に読めます。

 バーコードリーダーでちょっと面白かったのは、設定もバーコードを読み取って行うところです。マニュアルとして、設定変更のためのバーコードが記載された取扱説明書が付いてきます。基本的に業務用なのでさまざまなシステムに対応できるよう、いろいろな設定が用意されているのですが、例えば読み取った文字列の前、あるいは後に特定の文字を常に追加する、などです。デフォルトでは読み取った後にEnterキーを1回入力する設定になっており、こういった挙動も変更できます。また、USBプラグの近くにある台形のユニットからは、バーコードの読み取りに成功すると音がでるようになっているのですが、これを無音にしたり、音程や音の長さを変更することができます。最初は「ピー」だったのを、音が低めの「ピィィィ」とか、高めの「ピッ」とかに変えられるわけですな。

 
実際に登録しやしゃんせ
 さて、ペン型バーコードリーダーのハナシはともかく、実際に登録です。手元には100冊ぐらいのラノベがあるので、これを登録するわけですが、この手のサービスは、Amazonでキーワード検索した結果をポチポチと選んで、持っているリストとして登録するというのが一般的です。

 MediaMarkerには一括登録フォームが用意されており、バーコードリーダーを使うなら、ここに読み取ったISBNをじゃんじゃん入力していけば、Amazonを参照して情報を一括登録できます。前述の通り読み取った文字列に改行が追加されるので、一括登録フォームへの入力では読み取る度にキーボードやマウスを操作する必要は無く、次々にバーコードを読み取っていくだけです。ちなみに私の環境では、バーコードリーダーでの入力時、日本語入力モードをオフにしておかないと、バーコードリーダーからの改行コードが正しく認識されませんでした。

 一括登録時には、初期値としてタグや読了などのステータスを予め決めておくことができます。なのでラノベを一括登録するときはタグに「ライトノベル」と入るようにしておきました。ラブコメとかファンタジーとか内容を反映させたタグも入力したいのですが、一括登録という作業では初期値を頻繁に変更するとかいうことになり、ちょっとめんどくさいのでそこは諦めました。

 手元にあったのは100冊すこしですが、バーコードリーダーでの読み取り作業自体は15分もかからずに終わってしまいました……。どちらかというと書棚から出したり入れたりしていたほうが時間がかかっていたかもしれません。思いの外早く終わったのでついでにコミックも入力してみました。ちなみに書棚がパソコンと離れていて、本をパソコンの前まで持ってくるのがめんどくさい、という人は、ノートパソコンにバーコードリーダーを接続して自らが書棚の前におもむく、というのがいいかもしれません。オフラインならテキストエディタに一端入力して、後から一括登録フォームにコピペすればいいですし、無線LANが使えるならその場で登録できると思います。

 MediaMarkerは基本的にAmazonの情報を参照しているので、Amazon側の情報のブレもそまま反映されてしまうのは仕方ないというか微妙なところ。例えばAmazonで、コミックの「ケメコデラックス!」は出版社が「メディアワークス」となっていますが、4巻だけは「アスキー・メディアワークス」で登録されており、MediaMarkerの表示では出版社でソートすると4巻だけ違う場所に表示されてしまいます。もっとも、これはMediaMarker側がISBNに含まれる出版社コードもソートに反映させれば解決するような気もしますが……。

 
 外出先から確認したいという当初の目的からすれば、本領を発揮するのはこれからということになりますが、バーコードリーダーの導入はともかく(笑)、興味がある人は試してみると面白いのではないでしょうか。