アッセンブルボーグ∞NEXUS

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 11月1日に発売された「アッセンブルボーグ∞NEXUS」が届きました。フィギュア王限定カラー版も一足早く届き、新素体のネクサスが2体揃いました。11月現在、通常版の店頭販売は海洋堂のショップなどに限られるようですが、オンラインでは今回からAmazonでも販売されています。

 実際に触れてみると、可動範囲の広さに加えて、その自然なプロポーションに驚かされます。もちろん自分でポーズを付けるので、いくらでも不自然には作れますが、リボルテックジョイントの刺さる方向、可動範囲、パーツの分割、可動させた後のシルエットなどはいずれも考えぬかれており、ポーズを付けながら「実際の人間ならどうするんだっけ?」などと自分で手や足を動かしてしまうこともしばしば。肘のはりかた、手のひらの向き、腰のひねり方などを変えるだけでポーズが持つ説得力が激変していく様は、時間泥棒の名にふさわしいデキです。デザイン面でも、これまでがシンプルで素材としての側面が強かったのに対し、SF、ロボット的なアプローチが高密度に盛り込まれ、素体単体での完成度も非常に高くなっています。

 アッセンブルボーグはオリジナルのキャラクターとして、もともとアクション性を究極に高めたデザインがなされていますが、もうひとつの特徴はブロックトイのような組み換えによる無限の可能性です。Webサイトではさっそく海洋堂の“アッセンブルマイスター”大津敦哉氏による組み換えレシピが公開されており、スネのパーツをあっさりとひっくり返して使っていたりと、オリジナルデザインのキャラクターならではなの、何にでも見立てられ使える、楽しさの一端が垣間見られます。

 あと、スタンドもあったほうが便利かなと思って「魂STAGE Act.5 for Mechanics」(3個セット)を買ってきたのですが、付属の「ジョイント小」がアッセンブルボーグの背中などにあるリボ穴にぴったりでした。アクションフィギュアの世界では常識なのかもしれませんが……。

 

 

「アッセンブルボーグ∞NEXUS」誕生秘話

 海洋堂のニコ生・Ust番組「海洋堂でSHOW!?」では、第22回でアッセンブルボーグ特集が組まれ、主に「アッセンブルボーグ∞NEXUS」が誕生する経緯などが内藤泰弘氏、神宮寺訓之氏から語られています。詳しくは配信のアーカイブをどうぞ。

 新素体により刷新・リニューアルというイメージが強い今回の「アッセンブルボーグ∞NEXUS」シリーズですが、内藤氏によると、これまでのシリーズと地続きになっているイメージだったとのこと。以前のアッセンブルボーグでは、ラストランとして素体の最終生産の限定版が2012年9月に発売されましたが、2010年ごろには新素体の企画は具体的に動き始めていたようです。

 複雑なディテールが与えられている新素体「アッセンブルボーグ∞NEXUS」ですが、アッセンブルボーグの企画当初から、素体はシンプルなものでスタートして、やがてディテールにも拘ったものに移っていく、という大枠の方向を考えていたようです。この意味では当初から新素体の追加が考えられていたことになります。平行して新素体の方向性を考え続ける一方で、発売したアッセンブルボーグの遊ばれ方が想像を超えたものになり、「これでは足りない」といったように、新素体の内容に悩んでいるうちに時間が経過していった、ということでした。

 そうこうしているうちに、海洋堂の“アッセンブルマイスター”、大津敦哉氏が新素体のプロトタイプを製作。穴の数を増やした、大津氏なりのこだわりを反映したものになっていたようですが、内藤氏は、素体の形となって提示されたことで、良いところ、変えたいところといった具体的なイメージを膨らますことができ、企画を進める起爆剤になったと語っています。これは恐らく2010年頃とのことです。

 大津氏の素体のプロトタイプを受けて、主に腰部分を改修し人型に近づけるデザインを内藤氏が作り、そのデザインを反映させたプロトタイプ第2弾を大津氏が製作。その次には、合理性を追求し工業製品のようなアプローチだった大津氏のプロトタイプのデザインを、これまでのアッセンブルボーグと地続きになるよう、人体の形に近づける案を内藤氏が製作。そこから各部を煮詰めていくデザインが何十も製作されたとのことです。この間、山口勝久氏がアクション原型を担当し、“山口可動”とも呼ばれる人体の動きを可能にするニュアンスを加えながら、大津氏、内藤氏とやりとりを続け、最終的な形に仕上げていったということでした。

 また、「アッセンブルボーグ∞NEXUS」シリーズの第2弾としてアナウンスされている「アーモロイド AMR-7000NL」ですが、前述の大津氏の製作したプロトタイプ第2弾がベースとのこと。リボ穴、関節位置などはそのままに、神宮寺氏がキャラクター性を持たせたデザインを加えていったということです。これまでのアッセンブルボーグのように、素体がバリエーション展開で3種類発売される、という予想を裏切る意味でも、さらなる新素体として企画されたとのことで、人体・ヒーロー的アプローチのネクサスに対し、アーモロイドはブロック玩具のような魅力を引き出したとしています。内藤氏いわく、ネクサスがアクションフィギュアの側面を強くしている一方で、アーモロイドはより組み換えの需要に応えるものとのことで、何にでも見立てられるパーツで構成されたアーモロイドの“時間泥棒”具合はよりひどくなっているそうです。