Nexus 7

 6を飛ばして、というより7インチという意味でしょうが、Google/NexusブランドでAsus製のタブレット、「Nexus 7」を買ってみました。Asusが技適を通しているので、日本での展開も気になるところです。 (※2012年9月25日に日本でも発売されました)

 振り返ると、「Nexus S」「XOOM」「GALAXY NEXUS」とリードデバイス大好きっ子になっておりますが、7インチディスプレイのタブレットは今後激戦区になるのではないかと目される分野です。いろいなサービスでクラウド+マルチデバイス展開がさかんなので、パソコンにスマートフォンといった組み合わせにタブレット1つ増えたところでさほど面倒なことにならないのは今ドキならではでしょうか。

 ハードウェア面ではCPU(SOC)にTegra 3搭載ということでハイスペックな雰囲気ですが、全体的に見ると巧妙に取捨選択が行われており、それなりに考え抜かれている感じがします。

 液晶はIPS液晶で発色などに不満はありませんが、1280×800ドットで、解像度だけ見れば4インチクラスのスマートフォンと同じです。もちろん、物理的にデカイのでUI的には有利というか、タブレット向けのUIが反映されているようです。例えばGmailアプリではスマートフォンなら一画面ずつ表示していきますが、「Nexus 7」は左1/3を使ってラベルがリストで表示されるといった具合です。雰囲気としては10インチタブレット向けのUIをぎりぎり取り込んだ感じでしょうか。もっとも、「Nexus 7」は縦位置を基本としているので、若干の狭苦しさみたいな部分は目立ちやすいのですが。

 目についた部分は、マイクが2つ搭載されていることでしょうか。上側に1つと左側面の下側に1つ搭載されているのですが、左側面のマイクはどう使われているのか、分かりません(笑)。音声検索など通常は上側のマイクを利用します。左側面のマイクはノイズキャンセルの環境音取得用マイクと考えることもできますが、左側面にはクレードル用の端子が用意されており、つまりクレードルにセットすると塞がれてしまうので、使いドコロが謎というわけです。クレードルという点では、左側面にボタンは搭載せず、クレードル装着時に上になる右側面にボタンを集中させたのも、クレードルの利用が念頭にあったのかもしれません。

 このほか、背面の下側に用意されているスピーカーですが、実際に聞いてみた限りでは、ステレオスピーカーが搭載されているようです。10インチのタブレットにおいてはステレオスピーカーの搭載は珍しくありませんが、動画を迫力のある音で、みたいなコンセプトで搭載されることが多く、7インチかつ縦位置に最適化した配置でのステレオスピーカーは、珍しいかもしれません。 (※モノラルスピーカーということです) イヤホン端子からの音は思ったよりも良く、しっかり分離しながらも、しっとりとした印象です。

 意外なのは外向きのカメラが搭載されていない点でしょうか。こうした端末のユーザーならスマートフォンを持っているでしょうし、影響は限定的でしょうが、実際に搭載されていないと意外に思ってしまいます。外向きのメインカメラが無いことで、Ustreamをはじめとした配信用端末としては厳しいでしょう。

 インカメラは、顔認証によるロック解除に使いますし、ビデオ通話でも使います。マイクがGoogle音声検索に必要なのと同様、Googleのサービスを利用する上で最低限必要なデバイスという意味で、インカメラは搭載されていると思われます。

 残念だったのはUSB端子がMHLに対応していない点ですが、まぁこれも端末の位置付けを考えると、省かれても仕方がない気がします。

 無いといえばインジケーターランプがありませんね。「Nexus S」で搭載されず、「GALAXY NEXUS」で搭載されましたが、また非搭載になりました(笑)。充電を始めようがメールが届こうが、ディスプレイをスリープさせていると一切分かりません(着信音などは鳴ります)。

 アメリカでは199ドルから買える端末として、価格面でも訴求されていることもあり、上記のように巧妙に取捨選択が行われているのが印象的です。もっとも、199ドル~という価格については、NVIDIAが、Tegra 3搭載の製品が実現できる価格の一例として示しており、フォームファクタ的な部分も含めて低コスト化が図られた結果であって、赤字覚悟の端末というわけではなさそうです。

 背面の素材は柔らかくもなく硬くもなく、しっとりとした肌触りで落ち着いた印象です。端末は片手でつかめますが、背面が滑りにくいのは嬉しいところです。最外周の銀色のパーツはブラスト仕上げで無駄に主張しないのもNexusシリーズらしいイメージを踏襲していると思います。

 重さは340gで、片手で長時間、ぎりぎり持てる、といった感じでしょうか。

 プリインストールされるAndroid 4.1は、画面の描画をサクサクにするため、内部的に大幅に手が加えられているようですが、使い勝手としてAndroid 4.0からの大幅な変更はなく、細かな改善を重ねた印象です。

 ブラウザは標準でChromeがインストールされているので、ほかのプラットフォームのChromeと、ブックマークや開いたタブの共有が可能です。HTML5を駆使した星海社の「最前線」などもモタつくことなく、問題なく読めますし、TweetDeckのWebブラウザ版なども表示でき、ごろ寝モバイルにも最適ではないでしょうか(笑)。