PSP TO HDMI CONVERTER 「MG1000-am」

 
 マグレックスから発売された「PSP TO HDMI CONVERTER 『MG1000-am』」を買ってみました。

 この製品は3月10日発売で、その日にAmazonで注文しましたが、3月11日の震災でAmazonの倉庫が被害を受けたことから、出荷時期の問い合わせがマグレックスからきていました。選択肢は2つで、Amazon倉庫の出荷から、臨時の措置としてマグレックス倉庫からの出荷に切り替え、なるべく早く出荷を希望するというもの、もうひとつは、Amazonの出荷体制が復旧するまで待つ、というものでした。私は、このアイテムを友人などが集まる場所で使うつもりだったこと、暗いニュースでふさぎこんでいる人に対して、みんなでゲームで盛り上がって明るくなって欲しいという思いから、なるべく早い出荷、という希望を返信しました。19日の午前中に届いたので、可能な範囲で速やかに出荷していただいたようです。この場を借りて感謝申し上げます。
 

 

 

 
 この製品に注目したポイントは、PSP専用アップコンバーターと割りきって分かりやすいことと、映像に加えて音声もHDMIで出力できる、という点です。音声出力は3.5mmのステレオミニジャックも用意されています。詳細な仕様はWebサイトで解説されているので、そちらを確認していただければと思います。説明書に書いてあるようなことはほとんど解説されています。

 本体ケースはアルミ製で、手にするとひんやりとした仕上がりです。「MG1000」本体とPSPとの接続は専用ケーブルを用い、本体側では独自配線のD-Sub 9ピンを使います。PSP側に接続するプラグは、SCE純正の映像出力ケーブルの端子と同じですが、「ZOOM」ボタンが(ちょっと強引に)追加されています。

 
 では個人的に注目していた音声のHDMI出力について。実は付属の取扱説明書には

HDTVやHDMI対応ディスプレイからもオーディオが出力されますが、ノイズなどが発生する場合がございます。その場合、オーディオはスピーカーやイヤホンから出力してください。(HDMIからのオーディオ出力は保証の対象外となります)

 という記述があり、いきなり脳内で暗雲が立ち込めたのですが、私の環境ではHDMIをAVアンプに入力するからか、ひと狩り行っている間も音声のノイズは発生しませんでした。上記の記述は深読みすると、「スピーカー付きのテレビに直接HDMIで入力した場合」と読めるため、AVアンプを経由している我が家ではノイズを回避しているのかもしれません。関係ないかもしれませんが。

 追記:ほかのAVアンプで使用したところ、ボリュームを大きめにすると「キピー」といった、高周波ノイズのような音が発生する場合がありました。ゲーム中はあまり気にならないレベルでしたが、場面が切り替わる時などBGMが無くなる時に、おや? と思うかもしれません。いずれにせよ、使用する機器の組み合わせや、ボリューム位置などにより変わってきそうではあります。万全を期すなら3.5mmジャックを利用するのがよさそうです。

 遅延については、アップコンバーターという仕組み上、発生します。MG1000でもわずかながら発生し、例えばMHP3の「虫の木シーソー」のベストタイミングは逃すことが多くなると思います。ゲームのタイプ、プレイの習熟度により評価は分かれるでしょうが、シューティング、アクションなどで非常にシビアなタイミングが要求されるプレイをする場合、慣れるまで多少時間がかかるかもしれません。

 
 画質については、本体のボタンで1080p出力に切り替えた上で、ゲームが始まってから「ZOOM」ボタンを押し、全画面表示にした状態をチェックしてみました。下の画像は27インチのパソコン用ディスプレイにAVアンプ経由で出力したものです。
 

 

 
 全体の感想としては、アップコンバート処理であることを考えれば妥当なところだと感じました。ディスプレイをコンパクトデジタルカメラで撮影した写真を2つ用意しましたが、タクティクスオウガでは「港町ゴリアテ」という文字の「町」の「田」が少し潰れています。JPEG処理の結果ではなく、肉眼でも同様に潰れて見えます。これは、タクティクスオウガが、PSPのディスプレイに合わせて表示やアンチエイリアス処理を徹底的にチューニングしていることも影響しているでしょう。アップコンバート後では差が目立ってしまう印象です。全体的には、多少ぼやけた印象は残るものの、にじみやブレは最小限で、前述のように必要十分な画質だと感じます。

 MHP3の画像では、アイテム説明欄の文字「調合の概念を~」の「概念」など、複雑な文字はぼやけて見えますが、やはり肉眼でもこんな感じで見えています。MHP3では全体的に文字の輪郭が甘くなるのも共通した傾向でしょう。一方、目立った破綻は無いので、ディスプレイから一定の距離を置けば、細かいディテールの違いも気にならなくなります。PCディスプレイのように物理的に距離が近いとアップコンバート感が気になるかもしれませんが、大型のテレビに接続し、ゆったりとした空間で使うなら、ゲームへの没入を妨げることはないと思います。どちらかというと、RPGのように文字や数字を頻繁に読むゲームより、MHP3のようなアクションゲームが向いていると思います。

 さっそく出かけて、100インチ相当のプロジェクターでMHP3をプレイしたところ、私を含め、集まった全員が「モンスターがデケェ!」「怖ぇよ!」と、視界を埋め尽くすフルスクリーン表示の迫力に驚いたのが印象的でした。
 

 

 
 最後に使い勝手ですが、本体のボタンによる1080p/720pの切り替えは、ゲーム画面の出力中だと切り替えに失敗するケースがあったものの、うまくいく場合もあります。頻繁に切り替えるようなものでもないので、XMBが表示されるPSPのホーム画面で切り替えを済ませておくのが無難でしょう。それ以外は、あまり難しい要素はないと思います。ちなみに、写真で左上に表示されている「1080p」や、ZOOMボタンで切り替えた時に表示される「STANDARD」「ZOOM」といった表示は、約5秒程度で消えます。

 パッケージにはHDMIケーブルも付属するので、買ってすぐに使えるのは嬉しいですね。測っていないのですが、同梱のHDMIケーブルは1m程度、PSPとMG1000をつなぐケーブルは2m程度だと思います。ディスプレイが50インチぐらいまでならこの長さで十分ですが、100インチクラスになるともう少し距離をとりたくなりますね……。