UE 18 Pro 届きまして

 


 
 前回書いた通り、耳の型と自作の注文用紙をEMSで送ったのが6月17日でしたが、ちょうど3週間後となる7月8日に自宅に到着し、不在だったため再配達で7月10日に手にすることができました。

■届くまで

 注文にあたっては、Webから注文せずに、耳の型と一緒に注文用紙を添えてUEに送るという方法を採用しました。注文用紙には、Webサイト経由で注文していないことと、UEへのカスタムイヤホンの発注は初めてであることを記し、Webサイトの注文ページにある注文者の名前や色、コードの長さなどの項目を書き添えました。このほかは、クレジットカードの名義と番号、有効期限を書き、クレジットカードの名義の住所と、発送先の住所(私はどちらも同じにしました)、メールアドレスを書きました。

 今回のケースを時系列でまとめてみると、私が日本から、耳の型と注文用紙をEMSで発送したのが6月17日で、EMSの通知サービスによると先方に到着したのが6月21日でした。その後、6月24日付でクレジットカードの決済が行われていました。ちなみに送料を合算したUEからの請求額は1415ドルです。

 UEから私宛ての初めてのコンタクトとなるのは、7月3日に送られてきたEメールで、内容は要約すると「イヤホン完成した。住所はコレでいい?」というもの。問題ない旨を返信すると、7月7日にFedexからトラッキングナンバーがメールで送られてきました(発送自体は現地時間で7月6日に行われていました)。その後は自宅に届けられるだけですが、さすがに送料が高いだけあって(?)通関もすごく速いようです。実質3日ぐらいで届いたことになると思います。自宅は都内ですが、Fedexの配達の代行業者は西武運輸でした。関税などは、コンビニとかで払える払込用紙が別途郵送されてくるタイプです。

 
■色をちょっと変更

 今回の注文では色を独自にオーダーしたかったので、Webサイトでサンプルとして出ているものではなく、「Translucent Turquoise Blue」と勝手に指定してみました。もっとも、こういうフルカスタムのイヤホンは基本的になんでも指定できる、というものだとは思いますが。どんな色になるのかちょっとドキドキしていましたが、Turquoise(ターコイズ/トルコ石)という名前に忠実な色に仕上がっているようです。Turquoise BlueのBlueに込めたニュアンスとして、勝手な想定ではもう少し青みがかっている予定だったのですが、製品を見るに単にTurquoiseとして用意されている色が採用されているんだと思います。緑系の半透明なので見た目は翡翠を連想させ、どこかの遺跡から出土したようなオリエンタルな雰囲気と言えなくもない感じでしょーか。

 「UE」のロゴに関しては、「可能なら、ナシで」という内容を注文用紙に書き添えていましたが、不可能だったようです(笑)。ロゴは目立ちそうだったのでナシにして欲しかったのですが、実際は内部の金属パーツがけっこう見えており、ロゴのメッキは思っていたより目立たないようです。ちなみにロゴは内部の層に描かれているため、使っているうちに削れてしまうことはなさそうです。

 

 

 
 

 
 
■聞いてみる

 装着感や音はひとまず正常で、初期不良はなさそうです。シリコンではないため、これまで使っていたカスタムイヤーピースと比べると少々“硬いモノ”という感じはありますが、フィットしているので圧迫感はこれまでとかわりません。ただし、カスタムイヤーピースと比べて先端がより奥に伸びている印象です。付属のケーブルはUE 18 Proになってから変更されているとのことですが、柔軟性はかなり高く、微細な模様もあってアクセサリーのチェーンのようです。メモリーワイヤーは金属製のワイヤータイプなので、毎日使うと多分1年ぐらいで折れるのではないでしょうか(笑)。その頃にはALOのケーブルでも買いたいと思います。

 届いた直後ということもあり、音に関して全体像を書ける時期ではないですが、少し聞いただけで「ここは明らかにすごい」という点を局所的に挙げるとするならば……音の重なり・積層感とでもいいましょうか、とにかく音ごとに細かく分離され、かつシャープで、生っぽさもあるという点です。オーケストラ構成の曲では、よくぞここまで! といった具合で、隅っこの木琴/トライアングル/シンバルなどがチョロチョロ鳴っている様子がずっと、しかし埋もれずに確実に聞こえます。そういった些細な音まで画面の端に捉えながら、なおかつ全体を見渡せる解像度や分離性能はさすがだと思いました。人の耳(+脳)は“聞き分ける”ということができるため、マイクと違い、ひとつの音をリアルタイムに選り分けて“注目”することができます。通常はそうすることで繊細な音を追いかけられますが、UE 18 Proではそうした注目するぞという意識の外から繊細な音が届くため、次々に細かな音に気付かされる、というイメージです。

 低域の深さ・質も分かりやすい点で、triple.fi 10 Proと比べると、同じ低域に到達するまでに描かれる質が違うというイメージです。中域がしっかりとしているUE 18 Proのほうが、よりバランスがとれていると言えそうですが、一般的に考えてUE 18 Proはけっこう低域が出ている部類だと思います。また、UE 18 Proでは非常に深い低域まで描かれるので、こういった点は先の分離性能と合わせてさすがにフラッグシップらしい豪華なイメージです。

 逆に少々難しそうな臭いが漂うのは、中域における低域寄りのあたりで、ソースによっては濃密なボーカルが楽しめ、違うソースではややふっくらとした感触でもあり……。このあたりの味が、分析的過ぎないとされるUE 18 Proの方向性をなんとなく示している気がします。エージング(バーンイン?)が進んでも傾向が変わらなければ、アンプ、ケーブルなどでびみょーに調整してみたいところです。

 音像に関しては、存在感がデカい、というのが印象的です。イメージとしてtriple.fi 10 Proの音像の存在感がソフトボールぐらいだとすると、UE 18 Proはバレーボールぐらいでしょうか? いや強引で無茶な例ですけども。空間の広さとは別に、中央に定位するようなメインキャラクターの存在感が大きい印象で、これがよく言えばパンチ力、悪く言えば圧迫感につながるソースがあるかもしれません。私はライブなどのステージモニターとして使うアーティストではないのでアレですが、本来の用途を考えるとこういった音像の存在感の大きさは大切なのかもしれません。

 空間の広さは、十分に広かったtriple.fi 10 Proと比べても大きく変わらず、加えてやや上下の空間を意識させる立体感に近い感覚もあります。

 聞き始めは、高域がやや奥まっておとなしい感じでしたが、数時間鳴らすと前面に出てきてキレてきました。本体とケーブルの同時進行なのでアレですが、諸々ゆっくりと楽しんでいきたいと思います。