X100T

 
 富士フイルムの「X100T」を買ってみました。というより、買ってしまいました……と書くべきでしょうか。「X-E1」にいろいろ文句を書いてから幾年月。今回は仕事での活用は目論まず、完全お散歩シューターとして、です。

 とはいってもこの「X100T」、発売は2014年11月ということで、すでに発売から1年半ほど経過しており、後継機の噂も聞こえてくる時期に差し掛かっています。が、内容的にあまり不足はなさそうなので、気にせず買ってみました。発売から1年半が経過しているということで、存在意義や“唯一無二”系の特徴、基本的なレビューなどは出尽くしていると思うので、そのあたりは省きます(笑)。

フードファイト:フードをめぐる戦い

 最初に困った系のことを書いておきますと、指摘もいくつもあがっていますが、オプションとして別売りの、純正の丸型フード「LH-X100」の止まる位置がおかしく、スリットのところに3つある支柱部分が、ちょうど光学ファインダー(OVF)から見て最も邪魔な位置に止まり、スリットがほぼ意味を成さないという事象があります。100%なのか個体によるバラつきがあるのかは分かりません。この事象、フードやフィルターを取り付けるためのアダプターリング「AR-X100」(フードに付属)側の品質のバラつきとみられていますが、本体もフードも1つずつしか買ってないので詳細は分かりません。

 対処方法としては、先達の情報として、純正のアダプターリングを交換してもらったら解決した、と書いている人もいたので、これも考えましたが、申告とか交換とかめんどくさいので……サードパーティ製のアダプターリング+フードを買うことにしました(笑)。とはいえ純正でこの始末ですから、根本的な原因がリングやフードではなく本体のレンズ鏡筒側だった場合、サードパーティ製も全滅の可能性はあるわけです。

 また、Amazon.co.jpで800円とかで売っているような激安品も心配というか、仕上げとかが想定よりもショボかった場合、うまく使えた時に「コレ使い続けるのか……」と微妙な気分になるので(笑)、ダメ元・全滅を覚悟しつつ使えた時に使い続けられる品質のモノを狙うという、なんとも難しい案件になってきました。

 で、ひとまず「使える機材のセレクトショップ」で販売されていた「X100・X100S専用 Metal Lens Hood Kit【黒】」を買ってみました。だがしかしですね、アダプターリングに相当する「アタッチメント」が、ネジ山のピッチが違うかのように最後まで回らず、キチンとはめられないっていう……。商品名に「X100T」の名前はありませんが、「X100T」は前2機種のX100/X100S用のワイコンなども共通して取り付けられるわけで、このアタッチメントリングは不良品と判断しました。

 サードパーティ製で当初から候補の筆頭だったのはJJC製のフードです。しかし、シルバーは販売されているのですが、ブラックを販売している店を国内の通販サイトでは見つけられませんでした。ボディ側に(限定品ではない)ブラックがラインナップされたのは、そもそも「X100T」からという事情もあるでしょう。前述の純正品がダメだった時点で事態が深刻だ(?)と思っていたので、「使える機材の~」への注文と平行して、さらなる保険として米AmazonにてJJC製フードのブラックを注文しておきました。

 純正品に続いて手を付けたノーブランド品もハズレだったので、JJC製のブツが届いていざ開封してからは、祈るような気持ちでアダプターリングを装着していくわけですが、「あっ! 純正よりもちょっと手前で止まった! でもやっぱり12時は過ぎて、1時ぐらいかぁ~」という塩梅。何時というのは、カメラのレンズを正面から見た時に、方向を時計の時針に例えたもので、真上を12時としたものです。

 アダプターリングの表面にある、バヨネットマウント用の凸形状のツメの位置を見ると、“純正より多少はマシ”という角度でした。フードが止まる位置まで、最後まで回転させると、このアダプターリングの凸形状のツメの上にちょうどスリットの支柱がくる、つまり「ツメの位置≒支柱の位置」なのですが、純正のアダプターリングではツメ(≒支柱)が光学ファインダーに最も被る2時ぐらいの位置になってしまうのです。

 しかしながら、JJCのバヨネット式のフードは、ツメと噛みあってから止まるまでの距離がそこそこ長く、また純正のフードよりも強めに噛むため、フードを最後まで回転させず、スリットの支柱を12時の位置で止めても、ほぼ問題ないことが、判明っ、しましたッ! ほぁぁ~ッ!


 

 JJC製アダプターリング+富士フイルム純正フードという組み合わせも考えましたが、前述のとおり、フード側の仕様として、純正のフードは噛み方が若干弱く、噛んでからの回転が軽いため、フードを最後まで回転させずに途中で止めておくと、腕が当たった時などに外れてしまいそうな気がしたので、大人しくどちらもJJC製を使っています。ちなみに価格は高い順から純正品>ノーブランド品>JJC製です……。

 デザイン的には、外観の仕上げが気になりますが、純正のアダプターリング+フードは、「X100T」のレンズ鏡筒部分の色・艶にキッチリ揃えられています。で、カメラ本体のレンズ鏡筒部分はローレットや絞りのインデックスがあるため、印象として気づきにくいのですが、けっこう艶が強く、軍艦部よりも艶のある仕上げです。JJC製は、鏡筒に仕上げを合わせた純正フードよりも艶は抑えられており、どちらかというと軍艦部に近い、マット寄りの仕上げです。ただし表面ディテールは軍艦部とJJC製フードでは異なり、軍艦分は細かめのレザートーン、JJC製フードは凹凸の無いフラットです。


 

こまごまとしたアイテムを揃える

 「X100T」にはホットシューのカバーが付いていないので、ニコンのやっすいやつをとりあえず付けました。ホットシューに取り付けるサムレストは、本体を使っていると確かに欲しくなるのですが、シャッターダイヤルの操作の頻度などから、悩んでいるところです。

 ストラップは新たに買ったわけではなく、置いてあったアルティザン&アーティストの「ACAM-E25R」を付けました。イージースライダーは便利ですね。

 アダプターリングの先、フードの内側ということになりますが、ここには純正でもJJC製でも49mmのフィルターを付けられるので、マルミの保護フィルター「EXUS」を付けました。裏側の液晶ディスプレイには保護フィルムを貼りました。

 レンズキャップですが、かぶせ式のレンズキャップはカメラ本体に同梱されていますが、オプションとして付けているフードは外さないと装着できないので、自宅での保管時はともかく外出時は面倒ですから、つまみ式のレンズキャップを探します。サードパーティ製は普通に売っていますが、富士フイルム純正のつまみ式レンズキャップは「X100T」でもデザイン的に違和感がないので、できれば入手したいところです。

 ところが現在、富士フイルムが型番を付けてラインナップしている純正のつまみ式レンズキャップに、49mmはありません(笑)。存在はしていますが、別売りはしていないのです。Xシリーズの交換用レンズにフィルター径49mmのレンズがないというのも一因でしょう。その富士フイルム純正の49mmつまみ式レンズキャップですが、X100シリーズ用のワイドコンバージョンレンズに同梱されるため、補修用部品(?)として、サポート窓口などで有償で取り寄せることは可能になっているようです。で、これを単品で販売している大阪の店があったので(笑)、そこの通信販売で買いました。

 

RAWでもフィルムシミュレーション

 Xシリーズなどの富士フイルムのカメラには、フィルム時代の各銀塩フィルム製品の仕上がりを再現すると謳うフィルムシミュレーション機能があり、ポジやネガなどいつくかの設定が用意されています。JPEG生成時に適用されるので、RAWで撮影する場合、すぐには意味はありません。ただ、Wi-Fiを使ったスマートフォンアプリで、カメラ本体から画像を転送する場合は、予めRAWデータをカメラ内でJPEGに現像しておく必要があるため、この時にはフィルムシミュレーションを適用することになります。

 では、自宅でパソコンに取り込んでRAWデータを扱う際はというと、Lightroom(Camera Rawも)がフィルムシミュレーションのプロファイルを用意しています。これは、富士フイルムが公認というような形で案内しています。

 RAWデータは.RAFファイルでも.DNGでもいいですが、「X100T」で撮影した写真はLightroomの現像モードで、「カメラキャリブレーション」にて「プロファイル」からPROVIA、Velvia、CLASSIC CHROMEといった、フィルムシミュレーションの設定を選択できるようになります。カメラ内で現像した場合と“完全に同一”ではないようですが、ほぼ同じで、JPEGの現像に関係なくRAWデータに対して適用できるので、後工程のひとつに組み込むことができ、非常に自由度が高くなっていると思います。




フィルムシミュレーション(Lightroom)は、上からPROVIA、MONOCHROME、CLASSIC CHROME
 

カスタマイズ性が高まって嬉しいね

 「X-E1」に対しては、要約すると「ソフトウェアがコンデジ由来で使いにくい」と書いたわけですが、「X100T」(の世代)と最新ファームウェアでは、ソフトウェアやボタンのアサインのカスタマイズ性はかなり高まっており、大きな不満はありません。月日が流れたおかげと、今回はお散歩カメラと割り切っていることもあるでしょう。

 一点あるとすれば、撮影後に画像を逐一確認する設定だと、光学ファインダーで撮影していても、撮影直後にシャッと電子ビューファインダーに切り替わって画像を再生するのは、設定でオフを選べるようにして欲しいですね。光学ファインダーを覗いたまま何枚も撮るような場面では、非常に煩わしい挙動です。もっとも、晴天の屋外では、背面の液晶ディスプレイでは見づらく電子ビューファインダーで画像を確認したい場合もあるので、一概にダメなわけではないんですが。

マニアックなお散歩に

 絞りは開放付近だと甘めに写りますが、F2.8ぐらいからしっかり写るために必要なオーバーヘッドだったと解釈しています(笑)。シャッター音はコンデジよろしく無音に近いので、咳払いだけでも眉をひそめられるようなマナー重視の場面でも重宝するでしょう。街中でも周囲へのストレスが少なく、スナップ向きといえます。このあたり、シャッター音が騒々しいカメラしか使っていないので新鮮です。

 「X100T」は小さくて持ち出しやすく、光学ファインダーやマニュアル操作、フィルムシミュレーションなど、撮影中から撮影後まで、マニアックな楽しみ方ができるカメラだと思います。


 

Campfire Audio Jupiter + ALO SXC 8

 
 UE 18 Proを買ったのが2010年7月で、気がついたら5年以上も経過していました。だからというわけではありませんが、しばらくぶりのイヤホンとしてCampfire Audioの「Jupiter」を買ってみました。ケーブルのALOから派生したブランドということもあり、せっかくなのでALOの「SXC 8 Earphone Cable – MMCX – 3.5mm」(2015年4月のマイナーチェンジ前のモデル)も一緒に買って合わせてみました。

 Campfire Audioについては、日本ローンチのかなり前ですが、最終に近いOrionのプロトタイプを試聴する機会があり、BAのシングルドライバーでも幅広い帯域をカバーした、非常に明瞭な音に驚いたという経験がありました。Jupiterは2ウェイ4ドライバーで構成はハイエンド寄りですが、Campfire Audioの目指す音というのがなんとなく見えていたので、具体的な製品が発表されてからも注目していました。
 



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Xbox EliteコントローラーをWindows 10で使う

 「Xbox Elite ワイヤレスコントローラー」(以下Eliteコントローラー)が発売されたので、“Windows 10用として”買ってみました。

 このコントローラーは「Xbox One Elite」とセットになっているコントローラーで、米国、欧州ではコントローラー単体でも、本体セットと同じ2015年10月末に発売されました。日本ではこのコントローラーがセットになった「Xbox One Elite」が2015年11月19日に発売される予定ですが、(恐らくコントローラーの)生産数が当初少ないことを見越してなのか、日本でのコントローラー単体の販売は、2015年11月初旬時点でもアナウンスされていません。関係筋によると年内の単体販売は難しいとの情報もあり、コントローラーだけ欲しい人はしばらく我慢の時期になるようです。

■輸入しました

 私はというと、いつぞやのXbox Oneコントローラーと同じく輸入を画策しましたが、9月下旬になって探し始めたところ、米国のAmazon.comではマイクロソフトのリージョン管理に従ってか、日本への輸出をしない販売店がほとんで、eBayを含めて、すでにプレミア価格に値上がりしていたため、まだ平穏だった英国のAmazon.co.ukで注文しました。

 英Amazonでの注文日は10月10日で、マーケットプレイスの販売店ではなく、Amazon.co.ukが販売・発送する(プレミア価格でない)商品を予約できました。英Amazonではその後、発売日や入荷状況が二転三転したものの、比較的初期の予約であったためか、11月2日に発送され、少しだけ速い配送にしたので11月4日に自宅に到着、不在だったため翌5日に受け取ることができました。

■Windows 10で使います

 Eliteコントローラーの概要は、すでに日本語で紹介している公式ページがあるので割愛しますが、ここではXbox Oneを持っていない(!)私が、Windows 10で利用する際の環境を含めて紹介していきます。

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Calyx M with X-batt

 デジタルオーディオプレーヤー(DAP)として使っている「Calyx M」向けに、換装用の大型バッテリー「X-batt」の発売がアナウンスされたのが……2015年の春の前だったでしょうか? 日本でもJaben Japanのオンラインストアにて受付が開始され、私は最も早いタイミングと思われる3月中旬に注文しました。4月に発売との当初の案内から、5月初旬、5月末、と順調に延期され、6月中旬に届きました。

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Resonessence Labs CONCERO HP

 Resonessence Labsの「CONCERO HP」を自宅用のDDC/ヘッドホンアンプとして買ってみました。日本では2013年8月の発売なので、今から1年以上前に発売されていることになりますが、ハイレゾ音源の配信フォーマットが、販売レベルにおいてはある程度落ち着いてきたように見受けられるので、現時点でフル対応といって差し支えない「CONCERO HP」を自宅用に導入してみた次第です。「CONCERO HP」に合わせてUSBケーブルもWireworldの赤くて平たい「Starlight 7 USB 2.0」にしてみました。主に組み合わせているヘッドホンはリケーブルした「HD650」です。

 本体は想像よりも小型でしたが、基板の乗った底面以外はアルミの削り出しで、肉厚でズシリとした安定感があります。私はすでに、Resonessence Labsのラインナップでは入門用ともいえる「HERUS」を買って、その音の傾向は気に入っていたので、買う前に「CONCERO HP」に期待していたのは正統的進化(発売時期は逆ですが)といったものです。逆に不安だったのは、「HERUS」が想像以上のパフォーマンスを見せてくれたので、「CONCERO HP」になんとなく満足できなかったらどうしよう……というものでした。

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